福岡高速環状線内回りの千鳥橋JCT(太宰府⇒天神方面)および呉服町入口で、終日通行止め(10日間)を実施し、 舗装補修や伸縮継手(橋の継ぎ目)の取替えなどの工事を行います。
そもそも なぜ
“通行止め” が必要なんだろう?
通行止め区間である環状線内回りの千鳥橋JCT(太宰府⇒天神方面)および呉服町入口の区間は供用から30年以上が経過し、 舗装や伸縮継手(橋梁の継ぎ目)の損傷が顕在化している状態です。
舗装の損傷
伸縮継手(橋梁の継ぎ目)
また、交通量の多い都市高速上の作業は、夜間の時間帯に限定した交通規制で施工を行う必要がありますが、当該区間は、沿線にマンション等の住居が近接しており、昭和61~63年の供用から一度も舗装の全面補修を実施していません。
千鳥橋JCT付近の環境
現在、損傷の都度、 緊急規制を行い緊急補修による対応を行っていますが、損傷は広範囲にわたり、かつ経年劣化も進行していることから、緊急規制の頻発化や沿線への騒音が懸念されます。
緊急規制による渋滞
緊急補修
このため、都市高速をご利用いただくお客さまや沿線にお住いの皆さまへの影響を考慮して、「リフレッシュ工事」として、通行止めによる短期集中対策により、健全性向上と長寿命化を図ります。
なるほど!! だから
“通行止め”が必要なのか!!
舗装撤去
舗装転圧
IH式舗装撤去(剥ぎ取り音抑制工法)
損傷した舗装の打換えを行います。 損傷した舗装をそのままにしておくとポットホール(舗装の穴ぼこ)やひび割れなどが生じ、 車両の走行性が悪化します。
今回の工事で舗装を新しくすることで、 車両の走行性が回復するとともに、 今後の車線規制を要する維持メンテナンスの頻度を下げることができます。
舗装の撤去などの大きな音が出る作業は、剥ぎ取り音を抑制できる工法を採用したり、作業時間を通行止め期間中の日中に行う計画としています。なお、舗装の舗設等の作業に関しては夜間に行う計画としています。
舗装撤去後に床版(舗装の下にある橋の上を通る車両の重みを橋桁や橋脚に伝えるための床板(ゆかいた)のこと)の損傷箇所の補修を行います。
床版の損傷箇所を放置していると、床版が土砂化(コンクリートの骨材と硬化セメントペーストが分離し、堆積している脆弱な状態のこと)し、舗装を打換えたとしても、走行面に再び損傷が発生することとなります。
このようにならないためにも、舗装撤去後に床版全面をハンマーで打音検査し、脆弱部分を確認し、その箇所を補修します。
また、床版補修後は新たに床版防水層を設けることしており、床版への水の流入あるいは浸透を防ぎ、将来の床版への損傷の進行を抑えることができ、長寿命化を図ることができます。
床版打音検査
床版補修作業
床版防水
損傷した伸縮継手の取替えを行います。伸縮継手は橋と橋をつなぎ、その上を走行する車両を快適に通行させる役割もあります。これが損傷していると、走行性の悪化の原因となります。
今回の工事では、伸縮継手の種類をゴム製の伸縮継手から高耐久な鋼製の伸縮継手に変えて、長寿命化も図ります。また、今回用いる製品は極力路面上に伸縮継手の部材やコンクリート面が露出しないことから、従来の伸縮継手よりも走行性が向上するものとなります。
既存の伸縮継手は、通行止め期間の前に撤去を行うため、夜間に作業を実施することになりますが、騒音発生が少ない工法を用いることで騒音の低減に努めます。
取替作業
低騒音の伸縮継手撤去工法
伸縮継手製品
今回のリフレッシュ工事にあわせて、 環状線内回り太宰府IC・空港線から天神方面の案内標識及び路面標示を変更します。工事後の通行の際はご注意ください。詳しくは、 「路面標示等の変更について」をご確認下さい。
区画線施工
カラー舗装